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宮入バルブ製作所のバルク貯槽20 年告示検査への対応(JLPA機関誌 Vol.56 No.1, 2019掲載)

本記事は、JLPA機関誌『ガスプラント』 Vol.56 No.1(2019), PP.9~12に掲載したものを著作者様の同意を得て掲載させていただいております。

株式会社 宮入バルブ製作所 

 宮入バルブ製作所は,バルク貯槽の20 年告示検査において,今後急激に増加するバルク貯槽の新規入れ替え及び再検査需要に対し,お客様にお待たせすることなく製品供給ができるよう,主要の附属機器について万全の供給体制を整えております。
 バルク貯槽20 年告示検査時の附属機器の再検査,交換について注意事項等を述べさせて頂きます。

1.告示検査時の附属機器の再検査項目等

 附属機器の再検査は,法律で下記のように項目が定められています。
 (1) 外観検査(目視及び非破壊検査、耐圧部の肉厚測定)
 (2) 気密試験
 (3) 性能検査
 方法等につきましては,「KHKS 0746 附属機器等の告示検査に関する基準」等の基準書に従って行なってください。
 また,検査に合格した附属機器に,「検査を行なった者の名称又は記号」,「検査を行なった年月」を消えないように表示することが法律により義務付けられております。

2.再検査及び交換について

 2.1 黄銅製のバルク貯槽用附属機器
 ボディが黄銅製(C3604、C3771)となっている製品(液取入弁,ガス取出弁,均圧弁,安全弁元弁,液用ガス放出防止器,マルチバルブ等)については,分解時の部品の破損(特に各部品の接続ねじ部)が発生する可能性が極めて高いため,再検査及びメンテナンスを推奨しておりません。告示検査の際は,新品への交換をお願い致します。
 ※なお,安全弁は法律により製造日より5 年以内に再検査を実施することが義務付けられております。

 2.2 鉄鋼製のバルク貯槽用附属機器
 2.9t 等の大型バルク貯槽用で使用される安全弁元弁(型式:SBL-40),液取入弁,均圧弁,緊急遮断弁などの鋳鋼製(SCPH2 等)のバルブについては,分解可能な構造となっているので,再検査,メンテナンスは可能となっております。
 なお,告示検査及びメンテナンスの際には,パッキン類を全て新品に交換をお願い致します。

 2.3 液面計
 宮入バルブ製作所の液面計FG シリーズにつきましては,再検査を推奨いたしません。
ギヤ部,磁石,フロートの経年劣化による製品の性能が維持できない可能性があるため,告示検査の際は,新品に交換をお願い致します。

 2.4 過充填防止装置
 マルチバルブに装着されているものは,2.1 と同様になりますので告示検査の際は,製品ごと新品に交換をお願い致します。
 単体の過充填防止装置(型式:COC-80H,COC-80V,COC-150H,COC-150U)につきましては,炭素鋼,ステンレス鋼をフランジ部(外部露出部)に使用しておりますので,再検査は可能となっております。
 ただし,フロート付近の可動部(赤囲み部)については,組品での新品に交換をお願い致します。

 

3. 新品交換時の注意点

 当時供給していた製品の多くは,同じ型式で提供が可能となっておりますが,一部生産を中止しているものもございます。
 代替製品の対応等につきましては,以下連絡先の宮入バルブ製作所各営業所までお問合せ頂きますようお願い致します。
 代替選定のため,実際に装着されている附属機器の製品コードまたは機器番号が必要になりますので,お問合せの際にご用意をお願い致します。