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鹿島液化ガス共同備蓄における現場の安全への取組み(JLPA機関誌 Vo.58 No.3, 2021掲載)

本記事は、JLPA機関誌『ガスプラント』 Vol.58 No.3(2021), PP.15~16に掲載したものを著作者様の同意を得て掲載させていただいております。


鹿島液化ガス共同備蓄株式会社
鹿島事業所

1. まえがき

 鹿島液化ガス共同備蓄株式会社鹿島事業所は,茨城県南部,鹿行(ろっこう)地区に位置する鹿島臨海工業地帯の一画にあります。当社は,LPG(液化石油ガス)の安定供給のため備蓄増強政策に沿って,経済産業省,ならびに石油公団(現: 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下: JOGMEC))の指導の下,LPG の共同備蓄会社として,1991 年に設立され,1994 年にLP ガスの輸入・出荷および備蓄基地として操業を開始しました。
 また,2005 年から隣接する神栖国家石油ガス備蓄基地の操業管理業務をJOGMEC から受託しております。
 2021 年現在のLPG 貯蔵能力は,当社約23 万t,国家備蓄約20 万tです。当社の経営理念である「わが国のエネルギー安定供給の一翼を担うため,安全・安定操業に努め,社会に貢献する」に従い,安全・安定操業に努めています。

2. 概要

 当社は,毎年年度初めに,社長から経営理念に基づく会社方針が示され,事業所長から,事業所の年度方針と年度目標が事業所員に示され,目標達成を目指して活動を開始します。
 今年度の事業所方針は,「労災事故の教訓と他社事例に学び労災事故ゼロ,リフレッシュ鹿島事業所の活動を継続し設備事故ゼロを達成する。」です。本稿では,2020 年11 月に発生した労働災害を反省し,私たちの安全レベルを向上させ,労災事故をゼロにする取組みについて説明します。

3.「労働災害事故ゼロ」達成に向けた取組み

 当事業所では2020 年11 月に協力会社社員の休業労働災害が発生しました。この事故の直接的な原因は協力会社の工事管理でしたが,私たちの安全に対する意識や姿勢の甘さが,協力会社にも影響していた可能性があると考えました。
 このため,私たち自身の安全レベルを向上させる目的で,2021 年度から保安管理方針「LP ガス事業者としての自覚を持ち関連法令を遵守して,労働災害と設備災害の無い事業所を目指します」を設定し,労働災害に関する目標として「保安意識を向上させて労働災害ゼロ」を設定しました。以下にこの目標を達成するための取組みについて説明します。

 番号       取組み      内    容
1  所内ルールの教育 安全に関する規則・基準類の教育を行い,ルール遵守を徹底する。
2 パトロール強化 協力会社の工事管理を対象に行っていた毎日のパトロールに当社社員の服装や行動についてチェックの視点を加える。
3 事例の活用 今まで実施できていなかった「他社事例」の内容分析と水平展開を行い,安全衛生委員会で報告する。
4 協力会社との安全活動 工事管理に関するパトロール視点の共有化を毎月行い,安全レベルの向上を促す。協力会社の実施するKYK(危険予知活動)に当社社員も参加して安全チェックや指示を行う。

  

4. まとめ

 2020 年11 月に発生した協力会社社員の労災事故から,私たちの事業所で働く全ての人が,ケガや事故が無く家に帰れる事業所にしたいと考えました。そのために,先ずは私たち従業員の安全に対する意識や行動のレベルを上げて行く取組みを始めました。
 私たち従業員がルールや手順を愚直に守り,安全に対する意識や姿勢を向上させることにより,協力会社の方にも良い刺激となり,お互い安全レベルを向上させて労働災害ゼロを目指します。
 また,2021 年度も新型コロナウイルスにより運転や工事に影響があると考えますが,感染対策を確実に行い,安全・安定操業により地域へのエネルギー供給を継続して参ります。