~スマートウォッチを活用した熱中症対策の取り組み~
本記事は、JLPA機関誌『LPガスプラント』 Vol.63 No.3(2026), P13~P14に掲載したものを著作者様の同意を得て掲載させていただいております。
矢崎エナジーシステム株式会社
部品製造部部長 宮木勝之
渉外部担当 山本尊弘
弊社は,電線,ガス機器,環境システム機器,計装機器などの開発・製造・販売を事業として行っており,矢崎グルー プの生活環境機器事業を担っています。
今回は,弊社天竜工場における熱中症対策の取り組みについて紹介いたします。
弊社が熱中症対策のために「スマートウォッチ」を活用した安全管理システム」を導入したきっかけは,2年前の2024年夏に工程作業者が熱中症を発症したことです。当部品製造部にはアルミ鋳造設備があり,現場の温度が特に高く,熱中症対策が急務となっていました。
翌年より管理者・作業者双方が体調を把握し,発症前に対応できる仕組みの構築を目的として各種アイテムを検討しました。複数のスマ ートウォッチを試行した結果,労働安全衛生規則の改正への対応も踏まえ,株式会社ユビテックの「Work Mate」を導入しました。

1)昨年 (2025年)はWBGT (暑さ指数)が31℃を超える日が頻発し,スマートウォッチのアラートも多数発報されました。
実際に使用した結果,作業者は時計画面で警告を確認できるため,体調に自覚症状がない場合でもリスクを認識し,自ら判断して休憩や水分補給を行うことが可能となりました。

2)現在はWork Mateを8台導入し, 1チーム4名の2チーム体制で運用しています。保証期間は1年であり,不具合発生時のサポート体制も迅速なため、現場でも安心して運用を継続できています。
異常時のアラートは管理者のPCだけでなく,装着者全員に共有されます。さらに,アンテナ3台による位置情報の把握により,作業場内のどこで異常が発生したかを確認することが可能です。
管理者は主に以下の点を注視しています。
・ 作業者の体調レベル
・ 熱負荷レベル
・ 転倒検知

このシステムの導入により,2025 年は熱中症の発生はありませんでした。作業者からは,自身の状態をリアルタイムで把握できるため, 事前に休憩を取れる点が評価されています。
一方で,「さらなる小型化」や「バッテリーの長時間化」を望む声も挙がっています。
これからも現場の課題に耳を傾け,最先端の技術力で,誰もが安全で快適に働ける職場環境の実現に貢献してまいります。

同社URL: https://www.yazaki-group.com/gas