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コスモ技研における現場の安全への取組み(JLPA機関誌 Vol.59 No.1, 2022掲載)

本記事は、JLPA機関誌『ガスプラント』 Vol.59 No.1(2022), PP.11~13に掲載したものを著作者様の同意を得て掲載させていただいております。


株式会社 コスモ技研

1. まえがき

 昭和46 年に環境庁(平成13 年環境省に改組)が発足,それを受け翌年,太平洋戦争を生き抜いた海軍三校の卒業生たちが集結,大気関係の測定業務並びに公害,燃焼,省エネ機器を販売する『コスモ技研』が産声を上げました。
 それから約半世紀,環境負荷の小さいクリーンなエネルギーであるLP ガス,その日本のLP ガスプラントの安全と保安に貢献するとともに,環境に配慮した製品を皆様に提供し続けています。特にLP ガスに関連する機器の現地対応型サービスを全国展開する中での『安全』を最上位課題と定め日々取組んでいます。

2. 概要

 『安全は全てにおいて優先する』をスローガンとして,入社時教育から定期的な安全教育,各種資格の取得や技能講習・特別教育へのサービス員の派遣,各種現場に合わせた教育等実施し,現場ごとに安全対策を講じて作業実施出来るよう体制を整えております。
 安全への取組みとして実施しているものの中から近年重要視されているものの傾向や,弊社の独自色が強いと思われるものをご紹介させていただきます。

3. 弊社で実施している安全への取組み詳細

1)熱中症対策

 近年,気候変動の影響等もあり熱中症による救急搬送人員数や死亡者数が増加しており,社会全体で大きな課題になっています。
 弊社では特に高圧ガスに関する現場が多いことからプラント内で使用出来る対策品も限られています。また,夏季が繁忙期に当たることもあり,厳しい状況下でありますが,最大限の対策を実施することで安全を確保しております。

【具体例】
・夏季中の現場作業用飲料を全数支給する事により適時水分補給が出来る環境を整えています。
・作業員の健康確保を目的に繁忙期でも定期的な休日を確保すべく,受注日程調整を実施しています。日程調整に対しエンドユーザー様からもご協力頂けるように『夏季安全衛生対策費』を導入致しました。
・使用可能現場は限定的ですが,制服として空調服を支給しています。
・熱中症の基礎知識を現場作業員全員に対し毎年春に教育しています。ハード面だけでなくソフト面の重要性を重視し対策しています。

 更なる計画として,夏季用制服(作業着)を太陽光による温度変化の小さい色への変更を検討するなど常に新しいことにもチャレンジしながら対策を進めています。

2)新型コロナウイルス感染症対策

 昨今の状況を踏まえ,安全に業務継続する為には新型コロナウイルス感染症対策が必要不可欠であると考え,積極的に取組んでいます。

【具体例】
・フルフレックス制導入による時差出勤を実施。
・テレワーク実施の為にリモート操作やWeb 会議対応可能なパソコンへの更新を実施し,テレワークも積極的に実施。
・社内席間・会議室にパーティション設置。
・弊社取扱商品である無光触媒『SKYBE-783』による抗ウイルス・抗菌・消臭コーティングを社内・備品・社用車等,社員が手を触れる可能性がある物全てに施工,特にパソコン・電話・ケータイ等のデバイス・電化製品にも施工可能な為,業務中に素手で触れる物は全て抗ウイルス・抗菌・消臭コーティングを施しています。

『SKYBE-783』による抗ウイルス・抗菌・消臭コーティングとは光を全く必要とすることなく,空気がある場所なら24 時間どのような環境下でも,効果を最大限発揮し続けることが出来るリン酸チタニアを主成分とした触媒を使用したコーティングです。

・弊社取扱商品である空間除菌装置『Aeropure』を社内や会議室に設置し,常時浄化しています。

『Aeropure』は日機装㈱が開発した高品質深紫外線LED「SumiRay」+光触媒技術を搭載し,除菌と消臭に特化した装置です。深紫外線LED と光触媒フィルターで菌やウイルスを除菌し,悪臭の原因物質・アレルギー物質を分解します。取り込んだ空気に深紫外線LED を照射し排出する循環型の機構で,除菌効果のある物質を排出することはありません。

その他全員が毎日体温測定を実施・記録し,手洗い・マスク・3 密防止等の基本的な感染対策を疎かにしないように注意喚起を継続しています。

3)作業用手袋の準備

 『適切な保護具の着用』。よく言われる安全対策であり,大切な基礎となる文言だと思いますが,過去を振り返ると,革手袋と素手以外に選択肢が無かった時代もあるかと思います。時代の変化と共に選べる商品も増え,安全に対する考え方も重要度が増し,現在弊社では各種作業に合わせた手袋を用意することにより,安全対策としての保護具の着用をより適切に運用するようにしています。

【具体例】
現在の手袋ラインナップ
・革手袋
・ニトリル手袋(組立用・洗い用・軽作業用)
・軍手
・耐熱手袋
・切創手袋

作業ごとに使用する手袋を変更することにより,より安全に作業出来る環境を整えています。

4. まとめ

 安全に対する取組みとして,ハード面からのご紹介が多くなったかと思いますが,安全を確保する上での最も大切で最終的な砦は何と言っても『人』だと考えます。
 作業者一人々々の意識・知識を高める事や現場での安全を最優先にする為の雰囲気作りなど中々目に見えない事こそが大切であり,その為には継続して学び続ける事や周囲の協力も不可欠になってくると思います。
 今後も継続して学びの場を設け,また参加できる立場にあった場合は積極的に参加し,周囲の方々と協力の上で現場の安全を確保し,無災害を継続出来るよう努めてまいります。

 それでは皆様ご安全に!!!